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J2第二節 ジェフ千葉vs水戸ホーリーホック 0-0 雑感

J2第二節。フクダ電子アリーナで行われたジェフ千葉vs水戸ホーリーホックの一戦は互いに譲らず、0-0のスコアレスドローとなった。どちらにも得点は生まれなかったがとても見応えのある試合となった。

スターティングメンバー

千葉のスタメンがGKロドリゲス、DFがエベルト、山本、鳥海、高木、MFが町田、為田、熊谷、矢田、茶島、FWにはラリベイ。近藤が直前のアクシデントにより欠場、増嶋が警告により欠場となったCBには前節途中出場となった鳥海、そして新加入のエベルトが入る形となった。

水戸のスタメンはGKが松井、DFが田向、浜崎、細川、福井、MFが木村、白井、小島、黒川、FWがジェフェルソンバイアーノ、岸本という布陣。こちらは前節から変更なしとなった。

試合概況と気になった選手

試合は圧倒的にボールを支配する千葉と、その千葉のハイラインの裏をつこうとする水戸のするどいカウンターの応酬となった。千葉の試合をじっくり見るのがこれが初めてだったが、ラリベイの個人能力の高さ、前線に構える町田と茶島のテクニック、個々人の能力の高さは水戸を圧倒していたように思えた。特にアンカーの位置に入った熊谷アンドリューの存在感は際立っていた、中盤を縦横無尽に走り回りボールを回収。つなぎの場面もほとんどミス無く、水戸の攻撃の芽をいくどとなく摘んでは攻撃の起点となり続けていた。熊谷だけではなく、千葉は中央が非常に硬いと感じた。これがJデビューとなったエベルトは問題なくプレーしていたし、ルーキーの鳥海も非常に落ち着いていプレーぶりを発揮していた。何より最後尾に構えるロドリゲスの能力の高さには目を見張る物があった。ヴェルディ戦ではミスもあったものの、この試合は終始安定したセービングを披露。特に63分、ジェフェルソンバイアーノがノーステップで放ったシュートを片腕でセーブした場面は、この試合一番のハイライトと言ってもいいだろう。

一方前節山形相手に3-0の完勝を収め、一躍注目の的となった水戸が千葉相手にどのようなサッカーを見せるのか。スタッツを見るとボール支配率が千葉が65%に対し水戸が35%。前半終了時点でのパス数がチバが250本前後に対し水戸が100本未満と、ポゼッションは相手に渡しながらもスキあらば2トップの速さを活かそうという戦い方は鮮明だった。この狙いはうまくハマっていた。実際に縦にスピードがありテクニックもある岸本と、強靭なフィジカルを活かしたジェフェルソンバイアーノの2トップは千葉の脅威となり続けていた。ただ惜しむらくは黒川の出来が今ひとつだったところだろうか。開幕戦ではセンセーショナルな活躍をしていただけに、この試合では一人、ゲームに入りきれていない印象を受けた。それでも千葉の攻撃を集中した守備で跳ね返し続けた守備陣(一度はゴールを割られたがファールの判定でノーゴール)、そして再三に渡る好セーブを見せた松井はこの試合のMVPと言っても過言ではないだろう。経験のある選手だが、昨年までの正GK笠原が抜けた穴はそう簡単には埋まらないだろうと思っていたが、その心配は杞憂に終わりそうだ。残念なのは身体を張って千葉の攻撃を防ぎ続けた浜崎の負傷退場だ。担架に乗せられての退場だったのでもしかしたら長期離脱の可能性もあり得、決して層の厚いとは言えない水戸には大きな打撃となるだろう。

雑感

全体的にはスコアレスドローながら非常に締まった、好ゲームだったように思う。しかし前節ヴェルディに敗北を喫した千葉としては、ホーム開幕戦は是が非でも勝利が欲しかっただけに悔いの残る試合となった。まだ第二節が終わっただけではあるが勝ち点は1。一刻も早く勝利を上げ、浮上のきっかけをつかみたいところだ。

一方水戸としてはアウェイでの一戦、しかも相手が千葉ということを考えれば引分けでの勝ち点1の上積みは上々の結果といえる。ただ前述したとおり、決して選手層が厚くないチームなので選手の離脱は最小限にとどめたいところ。浜崎だけではなく、ジェフェルソンバイアーノも足を気にして途中交代となっただけに、彼らの怪我の具合が気になるところである。

その他の試合では大宮が早くも今季初黒星を喫し、昇格最有力候補とも言われた徳島も熊本に逆転負けで未だに勝ち点を挙げられていない。翻って今季決して前評判の高くなかった山口、岡山、町田が連勝を飾るなど、今季も混迷を極めそうなJ2の戦いから目が離せない。