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J1 第二節 セレッソ vs コンサドーレ 3-3 雑感

J1第二節、セレッソのホームで行われたコンサドーレ札幌との一戦。ACLの関係で金曜日に三試合が行われた。セレッソは前節、マリノスと対戦して1-1の引き分け。一方アウェーでの連戦となるコンサドーレサンフレッチェとの開幕戦に臨み、1-0の敗戦。両チームともに今季初勝利が是が非でも欲しい一戦となった。

スタメン

セレッソのスタメンはGKキムジンヒョン、4バックに松田、ヨニッチ、木本、丸橋、中盤に水沼、山口、ソウザ、高木俊、2トップに柿谷、杉本。清武の負傷離脱により新加入ながらも高木俊にかかる期待は大きなものがある。ベンチには同じく新加入のヤンドンヒョン、田中亜土夢、片山などが控える形となった。

一方のコンサドーレ。GKはク・ソンユン、3バックに進藤、キムミンテ、福森、中盤に駒井、深井、宮澤、菅、2シャドーの位置に三好、チャナティップ、トップにはジェイ。今季からミシャが率いる新生コンサドーレ。今までのサッカーとはガラリとスタイルが変わるので、その完成形を見るのはまだまだ先のことになるだろう。鍵をにぎるのはミシャのもとでプレー経験のある駒井、更に新加入の三好はテクニックのある選手なので彼の志向するサッカーに順応するのもそう長くはかからないだろう。

ピッチを制圧したセレッソのドイスボランチ

前半はほぼセレッソの試合と言っていい内容だった。26分に高木俊のクロスから杉本が巧みなボールコントロールから鮮やかにゴールネットを揺らし、ホームのセレッソが先制。前半終了間際にはジェイのボールを奪ってのショートカウンター。柿谷がドリブルで空けたスペースに高木俊が走り込み、そのままシュート。これが決まってセレッソが前半で二点のリードを奪う展開となった。1G1Aを記録した高木俊の活躍も去ることながら、特に目立っていると感じたのがソウザ、山口のドイスボランチの安定感だった。二人共対人に強く、守備時のポジショニング、相手のボールを奪い切る球際の強さ、走力を兼ね備えており、彼ら二人の守備網を突破するのに札幌は手を焼いていた。それだけではなく、この二人には足元のうまさもあるのでボールを奪った起点=攻撃の起点として効果的な縦パスを何度も前線に供給していた。札幌も駒井のドリブルから何度かゴールに迫る場面はあったが、あまり多く見せ場を作ることが出来ずに前半を終えてしまった。

札幌を蘇らせたチャナティップの一撃

前半だけで勝負あったかなと思っていたが、ここから試合のテンションが一気に上ることになる。56分、三好からのクロスに飛び込んだのはチャナティップ。巧みな動きでマークを外し、嬉しいJリーグでの初ゴールをマークした。これに続けと67分、フリーキックのこぼれ球を拾った三好から駒井へ、駒井がダイレクトで上げたクロスにドンピシャリのタイミングで合わせた深井がゴールネットを揺らし、札幌が同点に追いつく。しかしセレッソがこの直後、またもや突き放す。71分に札幌のコーナーキックからのショートカウンター、ソウザのパスから抜け出した杉本が逆サイドの柿谷へ優しいパス。これを受けた柿谷がキーパーとの一対一を制し、再びセレッソがリードを奪う。ただゲームはまだ終わらない。78分、福森からのコーナーキックに高い打点で合わせたのは進藤。札幌がまたもや追いつき3-3の同点となった。その後もお互い攻め合うが両者ともにゴールは生まれず、痛み分けとなった。

四方田サッカー+ミシャサッカーの融合

後半は目に見えてセレッソの動きが落ちていたように見えた。ゼロックスACL、リーグ戦と過密日程をこなすクラブにとっては辛いところだが、それだけに決定的な3点目を早い段階で奪いたかった。逆にその一点を札幌がモノにしたことでゲームは一気に面白くなった。今季からミシャを招聘した札幌の得点が、すべてセットプレー絡みというところは興味深い。元々空中戦に強く、福森という強力なキッカーがいるので、今までのセットプレーでの強みも活かしつつ、地上戦でのミシャサッカーが完成したら札幌はかなり面白い存在になるのではないかと感じた。早くもチームの核になりつつある駒井や三好がこれからどんなプレーを見せてくれるのかにも大いに期待したい。